社経営者は、誰しも自分の会社の成長を望むものです。しかし、望んでいても伸び悩んでいる会社は多く存在します。
どうしてそのような会社があるのでしょうか?その原因となる大きな特徴を5つご紹介します。

 

 

経営ビジョンがない

当然のことながら、会社を経営していく上において、経営ビジョンを持つということは非常に重要です。
経営者に経営ビジョンがないと、会社経営が行き当たりばったりの出たとこ勝負になり、結果的に事業が迷走し経営困難に陥ってしまいます。

例えば目先の売上向上を望むあまり、無理な企画を推し進めて失敗。あるいはクレームの対応に追われるばかりで、業務がないがしろになってしまう。そのような状態では会社の成長は難しいでしょう。
そのようなことにならないようにするには、しっかりした経営ビジョンを立てることが大切です。

経営ビジョンを作るときには、「経営理念」「数値目標」「社員教育」の3つを念頭に置きましょう。

「経営理念」とは、企業の価値や強みをはっきりと明示することです。そうすることで、明確な顧客層へのアピールが可能になります。

「数値目標」を設定することにより、企業の目標が数値でも目視できるようになり、目標に向かっていく道筋を正確に見極めることができます。

「社員教育」は社員の能力を上げ、組織力を強化・向上させて、事業効率や業績の発展を目指すものです。

経営者の意識が低い

自身のことばかりを考えて会社を顧みない経営者というのは、思いのほか多く存在します。
例えば、会社の利益が減っていても、経営者が贅沢欲を抑えることができずに散財し、倒産してしまうといったケースです。

インスピレーションを得るために一流のものに直接触れることは有益ですが、経営者にとって大切なことは、「数字力」です。

会社の数字を細密に読み解くことで、事業を進めていく際に必要なこととそうでないことをはっきりとさせ、それを元に自身の経営の正否を見定めましょう。

「経営の原理原則を知る」ということも大切です。利益、付加価値、本業、成長投資とは一体どういったものであるのかなどを、根本的に理解しておかなければなりません。

経営の原理原則は、いたるところに存在します。経営者が、経営の原理原則に則った経験を積み重ねることによって、経営力は自ずとついてきます。

離職率が高い

離職率が高いと、中小企業の経営は立ち行かなくなります。中小企業の経営者は、経営資源を最大限に活用し、利益を最大化することが役目です。
利益を生むために活用するその経営資源の中で、一番重要な資源は社員なのです。

社員の能力を生かすも殺すも経営者次第。社員のポテンシャルを引き出し最大限に活用することもできれば、全く活用できないこともあります。
そして、ひとたび社員の能力を生かすことができれば、会社の業績は必ず良くなります。

そのために、経営者と社員の間に信頼関係を築き上げておくことは必要不可欠です。その理由は、中小企業の社員が離職する最も多い理由が、経営者もしくは経営幹部との関係悪化だからです。

社員との信頼関係を築いておけば、小さなすれ違いや思い違いで社員を失うことはなくなるでしょう。
離職率を下げるためだけではなく、経営者ときちんとコミュニケーションが取れる風通しのいい会社は、職場の雰囲気も良くなり誰もが働きやすい環境となるはずです。

ワンマン社長である

経営判断や意思決定の速度が速いことが、ワンマン社長の経営する会社の最大の強みです。経営者が一人で全ての判断を下していくので、正しく経営判断のできる人物が社長の場合は会社は成長します。

起業してから10年ほどは、ワンマン経営の方が迅速な行動をとれるので、その時の流れに乗りやすいというメリットがあります。

しかし一方で、社員がイエスマンばかりになってしまい、後継者が全く育たないという大きな弊害を生みます。
そうすると、万が一自分に何かあった時の決断を下す人物が育成されておらず、進退窮まる状況へと陥ってしまいます。

そうなってしまわないためにも、社員は育てましょう。経営と社員教育を別のものと考えずに、会社経営において絶対に必要なものと捉えてみると、ないがしろにはできないはずです。

後継者不足

中小企業で後継者が育っていないと、その経営者がいないと経営が成り立たないという状態になり、会社を続けることが不可能になってしまいます。
中小企業は大企業とは違い、会社の実績が経営者の能力いかんで大きく左右されるので、後継者はとても重要です。

後継者の能力が高ければ会社は成長することができますが、そうでない場合は会社の寿命は著しく短縮されるでしょう。
会社の将来を決めるのは後継者であるといっても過言ではなく、中小企業においては殊更その能力がモノを言うことになります。

後継者を育てるのには、長い年月を必要とします。経営者がいつまでも社長の椅子に座っていては、後継者を育成することは困難です。
経営者は、あらかじめ自分の健康状態なども考えて逆算をし、後継者育成に早めに取り組むことが、会社を安全に継続していくための秘訣です。

まとめ

会社を経営していくためには必ずビジョンが必要で、経営者は己を律し、社員のことをきちんと考え育成に励む。そうすることで、成長しない会社になることはないでしょう。
会社経営は一人ではできないのだということを念頭に置いて、成長できる会社の経営者であるように努力しましょう。