転職の条件で言われる「いまよりいい会社」とはどんな会社?
「いまよりいい会社に転職したい!」と考える雇用者は少なくありません。実際、「終身雇用」と言われていた日本でも、転職者の数や転職率は数十年前と比較すると大きく上昇しています。

 

転職の条件で言われる「いまよりいい会社」とはどんな会社?

「いまよりいい会社に転職したい!」と考える雇用者は少なくありません。実際、「終身雇用」と言われていた日本でも、転職者の数や転職率は数十年前と比較すると大きく上昇しています。
また、ネット上には多くの転職支援サイトや転職エージェントが見られるようになっています。
2017年に放送されていた転職サイト大手のDODAのCMでは、「条件は、今よりいい会社、以上。」というキャッチフレーズが使われていました。
つまり、多くの雇用者が転職の条件として求めるのは「いまよりもいい会社」ということなのです。
しかし、なぜこれほど「いまよりいい会社」に転職したいと考える人が増えているのでしょうか。
理由の一つとして考えられるのは、雇用や経済に関する先行きが不透明な事でしょう。そうであれば「稼げるうちに稼ぐ」と考える人がでてくるのも当然の事です。
別の理由として考えられるのは、「現在の仕事にやりがいを感じられない」ということです。

しかし、そうした人々にとって本当の意味で「いまよりいい会社」の条件とは何でしょうか?
経営者の立場からすると、どうすれば「いい会社」として雇用者に認知してもらえるのでしょうか?
これは、離職率を下げてより魅力的な会社にしていくための重要なポイントと言えるでしょう。
マンパワーの不足は産業界全体の問題です。
魅力ある会社を構築して長く安定して経営していくためのポイントについて考えていきましょう。

 

「いまよりいい会社」の条件とは? 転職指南本を見てみよう

(参照)「今よりいい会社に転職する賢い方法」(著)佐藤 文男

多くの人が望む「いまよりいい会社」という条件は、少し漠然とした曖昧なものですよね。
この点について述べた転職指南本があるので、要約してご紹介します。
「今よりいい会社に転職する賢い方法」(著:佐藤 文男)という本では、一般的な転職に至るまでの流れや心構えについて述べられています。年代やキャリアに合わせた心構え、求められる能力についての解説や、転職前にすべきこと、転職に至るまでの手順についても掲載されています。
特に注目すべきなのは、「いまよりいい会社」に関する定義です。
この本の中では、「年収、やりがい、環境」などの様々な条件において「いまよりいい会社」に移る事について言及されています。つまり、年収などの雇用待遇条件、やりがいや環境などのオフィスや社内の労働環境条件を「いまよりいい会社」の判断基準にしているのです。

 

 

「いまよりいい会社」=転職の条件ではない

「いまよりいい会社」を求める雇用者の条件について考えてきましたが、雇い主の側から見るならば、「いい会社」に属する人は会社にとって「いい人」でなければならないのも事実です。正社員には労働者としての一定の権利が与えられることを考えると、雇い主も慎重に雇用者を選択しなければなりません。正社員は企業側が一方的に解雇できないからです。
転職希望者も転職する側の希望条件がすべて受け入れられるわけではない事は理解しているでしょう。
また、もう一つ大切な要素についても考えておく必要があります。それは、雇用条件で考える事は大切ですが、「いまよりいい”条件”の会社」があれば必ず転職するわけではないということです。
なぜなら、雇用待遇や給与条件がいいとしても、必ずしもそこに雇用者が求めるやりがいが伴っているとは限らないからです。

もし給与条件だけで転職するなら、恐らく満足することなく次の転職を考えるようになり、結果として「渡り鳥」のような生活を送ることになりかねません。

こうした点を考えると「いまよりいい会社」に転職したいと願う人には、給与条件以外の尺度も重要である事が分かります。
例えば「自分はどうしてもこの分野の仕事に取り組みたい!」という熱意や情熱、「この企業で働きたい!」という会社に対する憧れや尊敬などの付加的な要素が後押しした転職であれば、転職後の困難を乗り越えて、雇用者にとっても会社にとってもメリットとなる転職となるでしょう。
同じことは採用する側の企業にも求められます。
単に「若い人材が欲しい」「有名大学であれば誰でも良い」という採用基準では、不意の転職を防ぐことはできないはずです。
また「少しでも安く人材を揃えたい」、あるいは逆に「高給を提示しておけば会社は安心」という給与条件だけを重視すれば、仕事のクオリティーや生産性は確実に減退します。
ですから採用に関して、情熱や尊敬・敬意といった要素をこれまで以上に組み入れる事は時代に即した変化と言えます。
雇用者も経営者も「いまよりいい会社」で働きたいと願っているはずです。
ここまで考えてきたように、「いい会社」の条件は、必ずしも年収や労働時間などの雇用条件だけではありません。いかに情熱を注げる仕事環境を作り出せるかが大切なのです。