なたは、経営戦略を考えていますか?
「業績がなかなか上がらない」
「社員のモチベーションが低い」
という悩みを持っている場合は、もしかしたら経営戦略が明確でないからかもしれません。
そこで今回は、経営戦略とその立て方をご紹介します。
経営戦略が具体的になることで、日々やるべきことが明確になり、モチベーションもアップするはずです。
それでは、詳しく見ていきましょう。

 

経営戦略とは何か? なぜ必要なのか?

「経営戦略」とは、文字通り、経営に関する戦略のことです。
あなたが経営をしているのであれば、「こういう商品(サービス)を作りたい」「社会にあるこうした問題点を減らしたい」などの、経営理由があるはず。
そうした理想と現実とのギャップを明らかにして、実現に向けてシナリオを組んだものが経営戦略です。
高度経済成長期の日本であれば、製品を量産することで、業績をアップさせることが可能だったかもしれません。
しかし、現在は商品やサービスは無数に増えています。
そのため、適切な戦略が取られていないと、伸び悩んでしまう企業が多いのです。

そうならないためにも、時代や社会の情勢や経営状況を分析して、経営戦略を立てることが大切なのです。

また、業績アップ以外にも、社員のモチベーションを上げるためにも経営戦略は有効です。
なぜなら、「どうしてこの業務が必要なのか」が明確になることで、社員のやる気が上がりやすいから。
「計画を立てても実行できないのは、具体性が欠けているから」
とも言われています。
そのため、その業務の理由と、期待できる結果が明らかになれば、社員も仕事に打ち込みやすくなるでしょう。
そうして成長した社員は、さらなる業績アップに繋げてくれるはずです。

 

経営理念・経営戦略・経営戦術の違いを知っていますか?

「経営に関する言葉が多すぎて、違いがよくわからない」
という方も多いでしょう。
経営に関する考え方は、種類が多いので混乱してしまいやすいですよね。
そこで、今回は混同しやすい
・経営理念
・経営戦略
・経営戦術
の違いを簡単にご紹介します。

「経営理念」は、その企業の存在価値を示すものです。
他にもクレドやフィロソフィ、コーポレートアイデンティティとも呼ばれています。
例えば京セラでは「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」、楽天では「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」が経営理念となっています。

「経営戦略」は経営理念を実現するための戦略のことです。
持続的で長期的な方向性を決めることが一般的。
経営戦略には種類が主に4つあり、それらについては次節でご紹介します。

最後に「経営戦術」。
これは経営戦略を実行するための具体的な施策を指します。
戦略と戦術は、混同しがちですが、
・経営戦略:何を行うか
・経営戦術:どう行うか
と考えるとわかりやすくなるでしょう。
なお、戦術でミスをしても取り返しができますが、戦略上のミスは挽回しにくいと言われています。
そのため、戦略あっての戦術であることを理解しておきましょう。

経営戦略にも種類がある

先ほども書いた通り、経営戦略には大きく分けて4つの区分があります。
それは以下の通りです。
1. 全社戦略
複数の事業を展開している企業において、どの事業にどれだけのリソース(予算や人材、設備など)を分配するか考えた戦略。

2. 事業戦略
事業単位で立てる経営戦略のこと。「競争戦略」と呼ばれることもあります。

3. 機能戦略
営業やマーケティング、製造など、それぞれの部門ごとに立てる戦略のこと。

4. その他の戦略
上記以外の戦略。ITに関するもの、業務改善など、ある分野に特化した戦略を指すことが多いです。

4つのどれかに分類されるというよりも、2分野など複数に渡って立てられる戦略もあるでしょう。
ただし、そうした場合も、経営理念を念頭に置いて戦略を立てていくことが大切です。

経営戦略を実行する

経営戦略は立てただけで終わりではありません。
きちんと実行に移すことが大切になってくるのです。
そのために必要なのは、以下の4つになります。

1. 経営戦略を社員に知らせる
2. 実行に必要な人材や予算、設備などを準備する
3. 経営戦略を実行する。現場に実権を与える
4. 必要に応じて経営戦略について検討して軌道修正する

まずは、経営戦略を社員にわかりやすく伝えることが必要です。
ここで行き違いが生じてしまうと、戦略にミスが出てしまうかもしれません。
そのため、きちんと理解してもらうことが大切。
その後はリソースを準備し、実行していきます。
もちろん、全てが戦略通りに進められれば理想的ですが、そうならないこともあるでしょう。
そのようなときに、的確な軌道修正をしていくことも重要です。
期間を区切り、定期的にビジネスを見直し、PDCAサイクルを回していくようにしましょう。

まとめ

今回は、経営戦略とその立て方をご紹介しました。
経営戦略を明確にすることで、実行に移しやすくなります。
グローバル化や機械化の流れを受けて、戦略無しの経営では、これから生存していくのは難しくなってくるでしょう。
これを機に経営戦略を立ててみてはいかがでしょうか。