ミュニケーションの活性化は、企業にとっては非常に重要です。業務を円滑かつ効率よく進めるためには、どのように職場のコミュニケーションを活発にすれば良いのでしょうか。

 

社内のコミュニケーションが大切な理由

それでは、改めてなぜ社内でのコミュニケーションが大切なのか、みていきましょう。

生産性の向上
社員の間で円滑なコミュニケーションがとれている職場では、情報共有を行う体制が整っています。
これは、情報共有がなされていない場合に起こりやすい、誤解やケアレスミスがなくなるだけでなく、一人に負担が集中するというようなことも防ぐことができます。
こういった体制が整うことにより、職場が活気づき、社員の意欲も引き出すことができるようになるので、業務効率が上がり、会社全体の生産性が向上します。

会社への帰属意識が高まる
「帰属意識」というのは、自分がある集団に所属しているという意識のことを指します。
会社への帰属意識が高まるということは「自分が会社に所属している」という気持ちを強く持つ、ということに他なりません。
人間は、一度愛着を持ったものは大切にしたいと思うものです。会社においてはそれは「貢献したい」という気持ちへと繋がります。
その気持ちがモチベーションを上げることとなり、その結果、業績がアップするようになります。

離職率の低下
コミュニケーションがきちんと取れていない会社では、帰属意識は低下し、会社への愛着を持つこともなくなってしまうので、離職率が高まります。
安定した組織を作るためには、人材確保とその保持が重要です。
そのためには、先ほど述べた「愛着」を持ってもらうようにすることが、一番効果的です。
そうした強い思いを会社に対して持ってもらうことで、社員が簡単に会社を辞めることを防げるのです。

社内のコミュニケーションを活発にする施策5選

では、コミュニケーションが活性化するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

生産性向上
社員同士、また社員と役員などが、コミュニケーションを活性化させると、業務分担をスムーズに進めることができます。
また、進捗が進んでいない部分や、困った点があった箇所、担当者が休みである場合などにもすぐに状況を把握することができ、生産性向上へとつなげることができます。

業績アップ
社員の間でコミュニケーションがスムーズだと、業務も円滑に進みます。
また、営業がより多くの適切な提案をクライアントにするためには、より多くの情報や知見が必要になります。大切な情報を社員全員が共有していると、よりよい提案へとつながり、業績アップへとつながります。
また、担当者が休みの場合でも、情報を共有していると大きな損失とはならないで済むのです。

離職率の低下
退職を希望する社員の理由の多くは、人間関係での悩みです。しかし常に同僚や上司などに相談できる環境があることで、その悩みを軽減させることができます。
気軽に相談できる環境があれば解決できるような問題でも、コミュニケーションが滞っている会社では退職へとつながることになるのです。

企業としてはせっかく育てた社員がすぐに去ってしまっては、業績アップへとつながりません。
また、常に求人情報に載っているようでは、企業のイメージをアップさせることは難しくなります。
そのためにも、普段からコミュニケーションをとりやすい環境を作って、離職率を低下させることが大切です。

社内コミュニケーションを活発にする施策5選

社内のコミュニケーションは、具体的にどのようにすれば活発になるのでしょうか?
理想的な社内環境を作り上げるための具体例をいくつかご紹介します。

社内イベント
社内でコミュニケーションが取れていると思っている会社でも、話を聞くと、メールやチャットのみといった場合が多くあります。しかしながら、これはあくまで情報共有であって、コミュニケーションとは言い切れないと思いませんか?

そこで効果的なのが社内イベントです。これは職場内でのコミュニケーションの増加以外にも、他部署とのコミュニケーションの活性化や、仕事に対してのモチベーションアップなど、多くのことが期待できます。
業務以外で協力しあって行う社内イベントは、社員同士の距離を縮め、信頼関係を生み出すでしょう。
イベントの例としては、スポーツやバーベキュー、キャンプや温泉旅行に、季節ごとにあるお花見などといったような、誰もが楽しく参加でき、必要以上に負担のかからないものを選ぶと良いでしょう。

フリーアドレス制度
フリーアドレス制度というのは、社内で社員の席を固定せずに個々に好きな席で業務を行う制度です。
この制度を使うことによって、部署間の垣根がなくなり、自然とコミュニケーションが活性化します。毎日新しい気持ちで席につけるのもいいですね。
また、社員全員分のデスクを用意する必要がなくなるので、スペースの削減もでき、レイアウト変更も容易になります。

社内カフェ
コミュニケーションをとるための場を社内に作っても、使われることがない、という話を耳にしますが、社内カフェはコミュニケーションを促すために、非常に有効であることがわかってきています。
これは、公式・非公式にかかわらず、社員がかしこまって会話をしなくても良い雰囲気をカフェが作ってくれるからです。
気軽にプライベートの話をしたり、ちょっとした相談をする場所としても使えます。他部署の人との交流も進みますね。
簡単な社内セミナーやイベント会場として使えるようにしておくと、自然と人が集まる場所となるでしょう。

社内部活動
部活動と聞くと、スポーツ系で大変そうなイメージが思い浮かびますが、最近の社内部活動には様々なものがあります。
スポーツ系から、文科系、サバゲーや釣り、映画鑑賞に料理。酒研究部といった部まであります。
忙しくても、職場の仲間とならば連絡もとりやすく、仕事の進行状況も把握できるので、スムーズに予定を立てることができます。
部活動中には、上司や同僚の普段見ることのできなかったような姿も見ることができるでしょう。そうすることで、親密度が増し、仕事の相談などもしやすい関係が作れます。
職場内のコミュニケーションを円滑にするには、部活動は非常に有用と言えます。

役員ランチ制度
「役員ランチ制度」とは、例えば月に一度社員側から役員を指名し、一緒にランチを食べるという制度です。
この制度を使うと、社員と役員は寛いだ雰囲気の中で、普段はなかなかとることが難しいコミュニケーションをとることができます。
そうしてお互いの意見を聞いたり交換することで、会社への帰属意識が深まるでしょう。

まとめ

社内コミュニケーションがきちんと取れるように会社の環境改善を進めていけば、離職率は下がり、社員それぞれのモチベーションも上がって、業務の効率化を望めます。
環境改善は容易いものではありませんが、誰もが働きやすい環境を整えられるように、日々修正を行っていきましょう。