社を成長させるたいという夢のある経営者は多いでしょう。しかし、経営者本人の頑張りだけでは確実に不可能だと言えます。会社の成長には『社員』の協力が必要不可欠なのです。ですが、社員はなかなか言う事を聞いてくれないのが現実です。多くの企業経営者は共通して、社員に対する悩みを抱えていることかと思います。

会社を大きく成長させたいのなら、社員と経営者、会社全体の心をひとつにする必要があります。そこで、今回は『社員の心をひとつにする方法』についてご紹介いたします。

 

 

価値観を一つに

社員の心をひとつにするために、一番重要なポイントが「価値観」。社員全員が同じ価値観、考え方を持つことで、社員同士の仲も深まり仕事にもいっそうやる気を出してくれるはずです。

価値観を一つにしたい、会社の方向性を…と考えたとき、まず多くの企業経営者は「経営理念」がすべての礎になると考えるでしょう。もちろん経営理念の浸透も大切ですが、多くの社員は自分の会社の経営理念なんて覚えていないものです。もし覚えていても、その理念にふさわしい働き方をしようなんて心得ている社員はごくわずかというか、1人いたら良い方というくらい少ないでしょう。

そこで、価値観を揃えるために必要になるポイントは

『経営計画書』・『環境整備』・『社内のコミュニケーション』

なのです。

『経営計画書』とは

経営計画書は「会社がどうあるべきか」、「どうしたいか」をまとめたものです。社長の意図・姿勢を一冊にまとめた会社の『ルールブック』です。この経営計画書を社内教育の教科書として、社員だけでなく社長も同じルールで仕事を行うことで、価値観をひとつにしようというものです。

しかし、社員にこの経営計画書を渡すだけでは、誰も読まず、経営理念と同様に忘れ去れてしまうので毎日の朝礼で必ず音読することが大切です。声に出して毎日読むことで、身に染み込んでいくのです。また、この経営計画書を仕事をやりやすくする『道具』として使用する。そうやって、毎日の仕事の中で経営計画書がなくてはならないものにしていくことが価値観の共有に必ずつながるものなのです。

『環境整備』を行う

社員の心をひとつにする方法の二つ目は、『環境整備』です。環境整備は毎朝30分~15分間ほど時間を決めて、その時間内で決められた場所を徹底的に磨き込みます。ただ、掃除をするというわけではなく、掃除をしながら他愛のない話を社員同士ですることによって、社員のコミュニケーションが円滑になり仲の良い会社になります。

「使ったもの、決められた元の場所に戻す」ということが環境整備の大事な所です。当たり前にできるように聞こえますが、実際片づけるのは面倒くさいことですよね。その面倒くささや煩わしさを克服してこそ、全員の活動や心に気持ちがこもり、お客様の信頼を勝ち取ることができるようになります。

掃除なんかで何が変わるんだと思う方はいらっしゃると思いますが、ぜひやってみてください。形から入って心に至る。社長も幹部も社員も同じことをする。同じ土俵に立って、毎日持続することで社員の心をひとつにすることができます。

社内のコミュニケーションを活発にする

もう一つ重要なことが「社内のコミュニケーション」を活発にすることです。環境整備もコミュニケーションを円滑にすることができるという話をしましたが、それだけでは足りません。全員参加の食事会や飲み会をたくさん行うことで、仕事の悩みや不満を相談できる関係性を作る。人間関係の悪い会社では仕事をしていても楽しくないし、働く意欲もなくなりますが、社員同士の仲が良く和気藹々とした会社なら今日も頑張ろうと思えますよね。このように、仲の良い会社ということは大変重要なことなのです。

そこで、会社から社員同士がコミュニケーションを取れる機会を多く与えてあげることが必要になります。飲み会や食事会などの会社行事を増やし、その費用は会社が負担する。そうすれば、社員の満足度も上がり、社内のコミュニケーションも円滑になります。退職者も減らすことができます。人間関係を良くすることこそが重要になってくるのです。

お金=愛

社員の心をひとつにする、価値観の共有を図るためにはお金は惜しまないことがポイントです。社員教育に一番お金をかけてあげることで社員ひとりひとりのレベルを上げることができます。これが最終的に会社の利益につながるのです。コミュニケーションの投資が一番大切です。また、社員同士の仲が良くなる会社のルールも取り入れていけば絶対に成長しない会社はないと考えられています。

社員にお金をかけることは社員にとっても、会社にとってもプラスとなります。社員も会社にここまでしてもらっているという思いが強くなります。とくに幹部とその部下のコミュニケーションはとても大事です。年に数回、会社負担のサシ飲みを実施するなどコミュニケーションをさせる機会を与えましょう