大企業から、中小企業まで、どんな企業でも業績不振に陥る場合があります。景気の波などに関わらず、業績の伸び悩みや不振に悩む企業が増えてきています。今回は、業績不振に陥らない為にも、原因や対策をまとめてみました。

 

1.業績不振とは

最初に、「業績不振」についてお話していきます。

業績不振は簡単に言いますと、業績の勢い(売上高や利益が減少)が衰える状態のことを言います。業績不振を放置してしまうと、赤字続きになってしまいます。最悪の場合、倒産ということにもなる可能性がある為、早急な対応が必要となります。

業績不振の原因とは

業績不振になる原因は一つだけではなく、いくつかの理由が重なって起こるケースが多いようです。いくつかの例を挙げていきましょう。

①親族内の争いの場合

親族内で経営されている会社は、一回親族内で争いが起こってしまうと、業務をする人材が不足してしまい、急激に業績不振が進んでしまいます。親族内の争いで、従業員や周囲の関係者の方に迷惑をかけることになってしまいます。

②経営力低下の場合

経営者の経営力はとても重要です。ですが、経営力のみだけに頼ってしまうのも業績不振の原因になってしまいます。「意思決定が遅い」、「過去の成功にしがみつき、革新を怠った」などと、世間からの厳しい声が相次いでいます。その業績不振を改善するためにも、利益や予算などの数字を重視した経営が必要になってきます。

③組織力低下の場合

会社の発展が進み、企業の規模が大きくなってくると、経営者一人では組織の管理が難しくなり、中間管理職が必要になってきます。しかし、性格に問題があったり、組織を束ねる力、能力不足であったりする人が中間管理職になってしまうと、会社の組織力が急激に低下していまいます。経営者の方はきちんと見極めをした上で、中間管理職を選定しましょう。

2.業績不振で転職を考える人が多い

会社の業績が好調の時は、社内の雰囲気も明るく、仕事をしやすい環境になっています。ですが、反対に業績が悪くなってしまうと会社の上司などがどんどんと退職してしまい、社内が暗いムードになってしまいます。会社が業績不振に陥ってしまったら、今後の生活が不安になってしまいます。家族がいる人であれば、会社が倒産してしまうと、家族の生活も路頭に迷わせることとなってしまいます。リストラなども行われ、自分もいつ首を切られるのかと震えながら毎日の生活を過ごさなければなりません。環境が大きく変化することで、不満を持つ人も多くなるようです。

転職先予定の会社から「業績不振で転職」という理由では、マイナスなイメージになってしまいます。転職を考えている際には、具体的に説明できる必要があります。さらに、業績不振の中でも頑張った事や経験などで、どのように会社に貢献できたかも話せると、イメージアップに繋がります。

3.業績不振で「減給」をする会社もある

会社の都合で減給をすることは禁止されています。ですが、業績不振が理由であれば、所得の手続きを経ることで減給をすることができます。そして社員に、現在会社が置かれている立場などを話し、社員の理解を得られるように説明する必要があります。また、まとめて社員に話すのではなく、個別に説明をし、相談に乗りながら理解を得られるようにしましょう。

業績不振だけでの解雇は認められにくく、減給を検討している経営者の方も多いようです。

4.業績不振に必要な考え方、対策

業績不振に陥った理由が分かった上で、次は改善するために必要な考え方についてお話していきます。

①目標

業績不振を改善する為にも、まずは目標の見直しをする必要があります。目標があまりにも難しいものであったり、逆に簡単なものになってしまう場合でも、業績不振に陥ってしまう可能性があります。業績を伸ばす為に、長期的な目標を決め、短期的な目標に関しては厳しく実現可能な目標設定を見直しましょう。

②インセンティブ

インセンティブの本来の意味はやる気を起こさせる為の外的刺激の事を言います。社員の働く意欲を向上させる為に、会社から与えられるご褒美(給与)の事を言います。目標を達成した人や成果を残した人には、インセンティブを与えるシステムを作れば、社員のモチベーションが上がり、業績不振を改善できる可能性があります。

③モニタリング

目標を立てただけで満足していてはいけません。目標が達成されなければ、業績不振は改善することができません。目標を達成するために、モニタリングを実施し、月ごとなどにノルマの達成状況を確認することが大切です。達成できていなければ、何が原因で達成できなかったのかを分析し、さらに次へ改善をしていきましょう。

5.まとめ

今回は業績不振の原因とその改善策について紹介しました。

業績不振は様々な原因があり、倒産などの原因になってしまいます。上記で説明した、目標、インセンティブ、モニタリングを意識し、早めに改善することをおすすめします。