員教育を開催しようと考えているが、どのような内容を実施すればよいのかわからない。そんな悩みを持つ経営者や担当者もなかにはいるでしょう。まず、社員教育は新人や中堅社員に向けて実施されることが多いことを知っておいてください。

 

社員教育を実施する際のポイントとは

管理職に向けての研修を行っている会社もなくはないですが、全体でみると3割にも満たないといわれています。教育は若手の力を伸ばすためにやるのが一般的なのです。

社員教育は目的を持って、実施することが大切です。仕事をする以上、「ビジネススキル」を身に付けさせるのは必須といえるでしょう。また、「コミュニケーションスキル」や「問題解決能力」も同じぐらい大事といえます。そして、忘れてはならないのが「人間力」です。仕事がいくらできても、社会人としての自覚が足りない社員はいずれ問題を起こす可能性があります。教育を行う際には、この4つのポイントを意識しましょう。

社員教育のポイント別事例

「ビジネススキル」を磨くための教育は、プロの講師を招いたり、ベテラン社員が講師役をしたりする座学形式が多いです。
一般的なマナーやビジネススキルはプロに依頼し、会社独自の専門的な技術や知識はベテラン社員が教えるとバランスがよいでしょう。
ただし、この方法だと少し受け身になりがちな傾向があります。自主性を伸ばしたいのであれば、メンバー同士で勉強会をさせるのも手です。
同じビジネス本をメンバー全員で読み、自分の考えを月1回ぐらいのペースで発表します。発表をさせることにより、積極性を伸ばせますし、他人の意見をしっかり聞くスキルが養われるでしょう。

「コミュニケーションスキル」の教育は楽しくをモットーに実施する会社が多いです。新人同士で食事会を開き、仕事に対する意見交換をするだけでも、コミュニケーションスキルを磨く一環になります。
なにかお題を設定して、ゲームで競わせる方法も有効です。架空の玩具メーカーを経営すると仮定し、メンバーそれぞれに役割を持たせるのも面白いでしょう。仲間と協力しながら運営をしてきますので、チームワークの向上が期待できます。

「問題解決能力」を高めるためには、諦めない気持ちが必要です。通常では発生しにくいシチュエーションを用意して、それに挑戦させるのが有効でしょう。
多くの会社が採用している事例として、山登りがあります。マラソンだとハード過ぎると感じる人もいるかもしれませんが、山登りであれば誰でも参加しやすいですよね。
達成するのに苦労はしますが、頑張れば何とかなるレベルを設定することが重要です。あまりにきつ過ぎる試練を用意すると、理不尽だと社員から思われる可能性があるので注意しましょう。

「人間力」を伸ばす方法としては、社会貢献や地域貢献を通し、社会人としての自覚を持たせるのが有効です。社会貢献といっても、そこまでスケールを大きく考える必要はありません。
会社周辺のごみ拾いをしたり、用水路周りを掃除したりといった身近な内容で十分です。その際、出会う人全員に対して挨拶するのも重要なので、徹底するようにしてください。

 

会社が目指す方向に合わせて社員教育は実施しよう

自社の競争力を上昇させるアプローチとして社員教育は必須ともいえるものです。優秀な人材を育て、自主的に行動する人間が増えると組織は活性化します。
自社がどういった方向を目指しているのかを明確にし、社員教育の内容を考えるようにしましょう。
今回紹介した「ビジネススキル」「コミュニケーションスキル」「問題解決能力」「人間力」の4つは、重要視している会社が多いので参考にしてみてください。

社員を鍛えたいがために、ハードルの高すぎる研修を課す会社が時折ありますが、バランスは考えるようにしましょう。
特に、新入社員はまだ社会人経験が浅いので、負荷をかけ過ぎるのは禁物です。メンバー全員のモチベーションが上がるような教育を設定するようにしましょう。