事をしていると、「頑張っているのになかなか成果が出ない」という声を聞くことがよくあります。
頑張っていてもそれが成果として現れないのはなぜでしょうか?
いくら本人の気持ちの中で頑張っていてもそれが売り上げに結びつかなければ仕事をしている意味がありません。
ここでは、成果がなかなか上がらない理由について、そして成果を上げるためにはどうすればよいかを考えていきます。

頑張っていても成果が上がらない理由

頑張っているのにそれが成果として現れない時には、何がいけないのかいろいろと考えてしまいます。
しかし、成果が上がらない理由は、実はとてもシンプルなものです。

 

1 努力の方向が間違っている
本人は一生懸命仕事に取り組んでいるつもりでも、その努力の方向が間違っていれば成果には結びつきません。
いくらハワイに行きたいと願っても、日本国内を歩いているだけでは、
どれだけ歩いても、速く進んでも、ハワイにたどり着くことはできないのです。

仕事は成果を出してナンボです。いくら努力を重ねたとしても、
それで利益を上げることができなければ、会社が存続していくことはできません。
方向の間違った努力は、無駄にエネルギーを使うので、かえってマイナスになってしまうおそれすらあるのです。

成果を上げるために大切なことは、まず目的地を決めることです。そして、目的地を決めたあとで、その目的地にたどり着くためにはどのような手段を取るのが適切かを考えるのです。
たとえば高級車を売りたいと考えた場合、ただやみくもに住宅地を回って一軒一軒飛び込みで営業してもなかなか成約には結びつかないでしょう。

それよりは 富裕層が集まる場所に行ってセールスをしたり、
すでに高級車に乗っている人に友達を紹介してもらったりしたほうがターゲット層にスムーズにアプローチできます。
頑張ることも大切ですが、動き始める前に、頑張る方向が正しいかどうかをまずは きちんと確認しましょう。

 

2  努力の量が足りない
たとえ正しい方向に向かって正しいやり方で努力をしていたとしても、
努力の量が足りないとやはり成果を上げることは難しいでしょう。

人はついつい自分には甘くなってしまうものです。
自分がやったことは自分が一番よくわかっています。

そして、人がやっていることはなかなか目に入らないものです。
その結果、「自分は他の人に比べてこんなに頑張っているのに成果に結びつかない。
周りの人にも認めてもらえない」という思いを抱いてしまうことになるのです。

しかし、結果を出している人は圧倒的な努力をしています。ただそれが他の人からは見えていないだけなのです。
成果を上げる人は、成果が出るまで努力を続けます。
トーマス・エジソンが電球を発明するまでの間には、気の遠くなるような数の失敗があったといいます。

「失敗ではない。うまくいかない1万通りのやり方を試しただけなのだ」というエジソンの言葉が伝わっていますが、エジソンは成功にたどり着くまでに膨大な量の努力をしたのです。
「成果が出ない」と簡単に諦めてしまう前に、尽くせる手はすべて尽くしたのか、できる努力は全てやり尽くしたのか、自分に問うてみましょう。

あと少し試行錯誤を重ねれば成功にたどり着けるかもしれません。

成果を出すには努力の量×方向性

仕事の場合は やみくもに努力をしていけばいいというものでもありません。
仕事をするということは、そこに必ずコストがかかってくるからです。
精神論でただ頑張るだけでは 、無駄が多く、消耗するだけです。 「働き方改革」が叫ばれる時代に、ただ努力の量だけで押し切ろうとすることはNGです。
成果を出すためには、まず正しいゴールを設定し、その方向に向かって淡々と努力を重ねていくことです。
ゴールが正しければ、十分な量の努力が重ねられたときに成果に結びつくでしょう。

また、仕事での成果は自分一人だけで上げるものではありません。
言うまでもなく会社は組織でありチームです。自分一人では難しいことでも、組織の力によって実現できることがたくさんあります。
職場にはいろいろな人がいて、仕事に対するモチベーションにも大きな違いがあります。
しかし、仕事をしているからには、成果を上げる必要があるのはみな同じことです。

他の人と一緒にやるからこそ、それぞれのめざす方向が違ってしまうと成果を出すのは難しくなります。

会社の仲間や上司と方向性を合わせて協力することによって、一人では難しいことも 達成していきましょう。
ただ、成果があがらなかった場合に、その理由を他の人に転嫁するのは慎みましょう。

うまくいかなかった時には、その理由をあらゆる面から検証します。 そして、その理由が判明したら、対策を考えて実行していきましょう。

そうやって努力の方向性を確かめながら試行錯誤を重ねていけば、成果を出すことができるでしょう。

まとめ

頑張っているのに成果が上がらないと、その理由についてあれこれ考えてしまいがちです。
しかし、成果が出ない理由は思いのほかシンプルなものなのです。
思ったように成果が出ないときには、次の2点をもう一度確認してみましょう。

・自分が向かっている方向は正しい方向なのか
・自分は十分な量の努力を重ねているか