「融資が受けられるか不安だ」
「銀行と全然つきあいがないけど、これで本当に良いのだろうか」
そうお悩みの経営者の方も多いのではないでしょうか。
銀行とのつきあい方のポイントは、
・定期的に会う
・礼儀やマナーを踏まえて接する
の2点です。
このポイントに気をつければ、融資を受けやすくなるかもしれません。
それでは、詳しくみていきましょう。
こんな銀行とのつきあい方はNG
初めに、「こんな経営者は銀行から嫌われる」という例をご紹介します。
嫌われやすいポイントは以下の4つ。
・借りたいときだけ借りようと会いにくる
・他の銀行の話を持ち出し、無理な金利交渉をする
・融資を受けたい状況が不鮮明
・経営状況に関して本当のことを言わない
これらのポイントは、あなたが銀行員だとしても、嫌に感じるのではないでしょうか。
のちほど説明しますが、銀行員も人間です。
そのため、あなたの「自分だけが得をしよう」とする姿勢に勘づき、嫌悪されてしまうケースも。
そうして悪い印象がつくと、融資を受けにくくなることもあります。
また、銀行があなたの会社の経営状況を正確に判断できなければ、融資は難しいでしょう。
なぜなら、融資の稟議書には、データに基づき、リスクやリターンの説明が必要となってくるからです。
その稟議書は、支店で通すかどうかを決めます。
そこに正確なデータがなく、メリットも不明瞭であれば、融資は通りにくくなるでしょう。
そのため、「経営に使いたいから、○○○万円融資して欲しい」など、曖昧な理由はNG。
これだけ投資すれば、これくらいの利益が見込める、など論理的に説明するようにしましょう。
銀行とは定期的に接触しよう
続いて、銀行とのつきあい方のポイントは「定期的に会う」ことです。
あなたの会社でも、担当者と会う回数が多い企業に関しては、良い内容で取引していることも多いのではないでしょうか。
このように、接触回数(会う回数)が多いほど、相手に好感を抱きやすい現象を、心理学で「単純接触効果」と呼びます。
銀行の場合でも、この現象は当てはまるでしょう。
そのため、担当者と定期的に会うことが大切です。
銀行の担当者と会うには、
1. こちら側が訪問する
2. 銀行側に訪問してもらう
の2パターンがあります。
1. こちら側が訪問する
銀行の支店には、
・預金係
・融資係
・得意先係
の3つがあります。
あなたが訪問すべきなのは、融資係。
文字通り、融資を通すかどうか検討する係です。
数字などの経営状況に応じて融資は決定されます。
しかし、銀行員も人間ですから、その企業の経営者がどのような人物か知られていた方が、融資が通りやすくなることも。
訪問の頻度は、少なくとも3ヶ月に1回以上が目安です。
経営計画書を持参したり、会社のビジョンを語ったりして、好印象に繋がるよう努めましょう。
ただし、長居は禁物。
30分以内を目安に、訪問するようにしてください。
2. 銀行側に訪問してもらう
銀行の得意先係(営業係)に、あなたの会社を訪問してもらうのも、定期的に会うためのポイントです。
得意先係も、アポイントなしに会社を訪問し、門前払いされるのは辛いもの。
そのため、訪問の理由を探している行員も多いのです。
そこで、「試算表を毎月15日頃に取りに来て欲しい」のように提案してみてください。
得意先係も、そうした理由があれば、訪問しやすくなるはずです。
一方で、得意先係に対して威圧的な態度をとったり、雑な応対をしたりなどして、雰囲気が悪くなってしまうと、
訪問の頻度は落ちてしまうでしょう。
また、時間泥棒にならないため気をつけることも重要。
1回の訪問は30分くらいを目安にしてください。
銀行とのつきあいでも人間関係が大切
先ほども述べましたが、銀行員も人間です。
そのため、態度や会話によってあなたの会社の印象が悪くなると、融資が通りにくくなることも。
そうならないためにも、礼儀やマナーをふまえて、つきあうようにしましょう。
時間に遅れたり、予定をすっぽかしたりするのは、NGです。
「銀行とのつきあい」というよりも、「○○さん(担当者の名前)とのつきあい」と考え、対個人として接していくことで、信頼を築けるようになるでしょう。
しかし、信頼は1日や1ヶ月といった短期間で育まれるものではありません。
そのため、日々の接し方が大切となってくるのです。
自社のビジョンを語ったり、銀行側の事情を聞いたりして、理解度を高めていくことも重要。
そうした積み重ねが信頼に繋がります。
その上で、どういった支援をして欲しいのか相談できる関係が、良好と言えるでしょう。
まとめ
今回は、銀行とのつきあいのポイントをご紹介しました。
大切なのは、主に以下の2つ。
・定期的に会う
・礼儀やマナーを踏まえて接する
銀行員だからと言って、用件だけを伝えるだけの関係になってしまうと、融資の際にマイナスになってしまうことも。
そのため、会う機会を定期的に作り、意見交換しやすい関係を目指しましょう。
「もう半年以上、担当者と会ったことがない」
という方は、これを機に訪問してみてはいかがでしょうか。