場においてコミュニケーションは大切ですが、役員や社員とのコミュニケーションの取り方が適切なのかどうか、不安に感じたことはありませんか?
今回は、職場コミュニケーションの重要性とメリット、不適切なコミュニケーションがもたらすデメリット、改善方法などをご紹介していきます。

 

職場コミュニケーションの理想と現実

毎日顔を合わせて共に働く社員とは、いつでもスムーズなコミュニケーションを取っておきたいもの。
互いの考えがしっかりと伝わっていると、信頼関係が強固なものとなり、安心感を持って業務に取り組むことができます。

職場のコミュニケーションが取れていることで得られるメリットには、次のようなことがあります。
・意見の交換が活発になり、業務がスムーズに進むようになる
・のびのびと自分の考えが言えるので、新しいアイデアが出やすくなる
・お互いの信頼関係が強まり、メンタルが安定する
・社員が力を発揮できるので、生産性・業績が向上する
・離職者が減り、採用コストの削減になる

しかし、実際はコミュニケーションがうまくいっているといえる職場は少ないようです。
円滑ではないコミュニケーションが職場に与える影響とはどのようなものなのでしょうか?

コミュニケーション不足が職場に与えるおもなデメリットは以下のようなものになります。
・社員がストレスを感じながら働いているので、パフォーマンスが下がってしまう
・社員の間や部署の間の連携がうまくいかないので、業務が停滞する懸念がある
・生産性が下がり、業績が伸び悩んでしまう
・仕事にやりがいを感じられず、離職者が増えてしまう

コミュニケーションをうまく取れないと、社員間の連携がうまくいかないばかりか、業務の生産性そのものにも影響し、それが業績悪化へとつながるのが見て取れます。

このように、良好なコミュニケーションを保つことは会社にとって重要だと言えます。

職場のどこに問題があるのか?

職場でのコミュニケーション不足をいざ解消しようにも、具体的にどの部分に問題があるのかが理解できていなければ、改善は空振りに終わるでしょう。
そうならないために、職場には次のような「3つの人間関係」が存在すること、それらが引き金となってどのような問題を引き起こすのかを知ることが大切です。

縦の関係(上司と部下、経営者と社員など)
・力関係がはっきりしているので、指示などが一方通行になりやすい
・パワーハラスメントなどの懸念がある
・部下や社員の意見が汲み上げられにくい

横の関係(部署内、管理職や役員どうしなど)
・成果型の職場などでは、ライバル意識が強すぎるとコミュニケーションに障害が起きてしまう
・反対に、横並び意識が強いと新しいことに挑戦しなくなり、成果が期待できなくなる

斜めの関係(部署間、部署を横断したプロジェクトなど)
・直接関係がない部署だと互いに無関心になり、会社への帰属意識が低下。仕事へのモチベーションも下がってしまう
・普段から部署間の交流がないと、社内挙げてのプロジェクトがうまくいかなくなる

気になった部分はありましたか?
スムーズなコミュニケーションを意識していても、縦や横といった関係性に無意識にとらわれているかもしれません。

コミュニケーションを改善する施策

縦・横・斜め、それぞれの人間関係に合わせたコミュニケーション改善方法をご紹介します。
社員の間の連携を強固なものにしつつ、お互いに理解し合える関係改善のための施策を以下にまとめました。

縦の関係改善:サシ飲み(飲みニケーション)
新年会や忘年会などで飲みの席を設けて、社内全体の親睦を図ることは一般的ですが、上司と部下の「1対1」のサシ飲みを推奨している職場があります。
自慢話や酒の強要はしななどのルールを設けて実施したところ、さまざまな効果が得られたようです。
・社内の雰囲気が明るくなり、電話応対などの接客態度が改善
・離職率の低下=優秀な人材の流出を抑えられた
・「1対1」で本音を語ることができるので、相手に信頼と安心を感じることができた

横の関係改善:サンクスカード
「サンクスカード」とは、社員同士が業務中にしてもらったことに関する感謝の気持ちをカードに書いて、相手に届けることです。
たとえ小さなことであっても、同僚への感謝の気持ちを見える化することにより、自分のやっていることをきちんと見てもらえているという安心感を与えることができます。
人間関係がよくなることにより、業務の生産性やモチベーションアップが期待できます。

斜めの関係改善:フリーアドレス
フリーアドレス制度とは、社員一人ひとりに固定した席を割り当てず、空いている席やオープンスペースを自由に使うオフィス形態のことです。
作業内容に合わせて効率よく業務を進めることができるので、近年導入する職場が増えています。
上下関係だけでなく、部署の壁を越えてコミュニケーションを取れるのがポイントです。

まとめ

縦・横・斜めの人間関係の中でのコミュニケーションが、業務の生産性や個々人のモチベーション保持、離職率などに大きく影響を与える可能性があることがおわかりいただけたでしょうか。
誰もが仕事にやりがいを感じて、お互いを理解しながら快適に業務をこなせることが重要なことだと言えるでしょう。
この機会に社内コミュニケーションの方法をぜひ見直してみてください。