内の人材の能力を高めるために社内勉強会は欠かせません。
しかし、時間やコストを費やしてせっかくの勉強会を実施しても、社員の負担ばかりが増し、身にならないことも少なくありません。

「時間をとられ、他の業務を圧迫する。」
「内容が退屈だ。」

と言った意見があがることも多いのではないでしょうか。
つまらない、身にならない研修では、社員のストレスになり、モチベーションも下げる結果になります。
「こんな研修をやって意味があるのか」と社員が不安になってしまう可能性もあります。
そこで内容をおもしろくし、思考力を働かせ、社員のモチベーション、さらには能力をあげ、楽しくコミュニケーションを促進する研修を行っている会社の事例を紹介します。

 

社員に勉強させるための社内勉強会

今いる人材をしっかりと育てることは、優秀な人材を採用することよりも重要とのことです。
同業他社に負けない社員、お客様に喜ばれる社員になるために、強制的に勉強会を開き、規定の出席回数を満たさなければ出世もしないし、給与もあがらないという会社もあります。

このような勉強会は、会社にとって必要不可欠なものですが、社員にストレスをかけるのも事実です。
出世のためにいやいや勉強をしたという人もいるでしょう。

しかし、おもしろい取り組みにより、社員が自発的に受けたくなる勉強会を実施している会社があります。

どのような取り組みによっておもしろい勉強会を行っているのでしょうか。
具体的な事例をご紹介します。

 

研修をやる意義

では、研修はそもそもどうしてやるのでしょうか。
研修はただ、その項目について勉強をするだけでは不十分だといえます。
では、研修を企画する側としてはどのようなことに注意して研修を行う必要があるのでしょうか。

コミュニケーションの促進
研修で大切なことの一つとして、社員間のコミュニケーションの促進があります。
普段実務ではかかわらないような社員(営業担当とエンジニアなど)が研修を行い、ワークなどをやる際には顔を合わせることになります。
そういった機会に社内の人間同士でコミュニケーションがでいる場を設けることにより、
自分の専門外の部門の知識が足りなくて困ったときに相談しやすくなり、
結果的に仕事の生産性を上げることができます。

仲間意識を強める
研修では、自分が普段かかわらない社員の方と一緒にワークに取り組みます。
そういった方とは、普段接していないため、仲間意識を持ちづらいものです。
研修で、同じ作業やワークに取り組むことで、仲間意識が生まれ、
今後社内で顔を合わせた時も言葉を交わすようになります。
新入社員にとってはとっつきづらい管理職の方でも、
研修を通して、打ち解け、いいメンターとしてサポートしてもらえるようになるかもしれません。

「一生懸命」を覚える
研修では、ワークと題して、様々なある種「仕事と関係ないこと」をやらせます。
ブロックで人形を作ったり、髪を積み上げてタワーを作ったり。
こういった作業、無駄だと感じてしまう経営者の方がいらっしゃると思います。
しかし、一度仕事から離れて、そういった一見仕事と関係のないワークをやることになった場合、
少ない時間の中で一生懸命になり、効率のいい方法を探し出そうとします。
普段やっている仕事ではそうはいきません。
誰しもが、
「このくらいのミスがあってもチェックされないだろう」
「ちょっと手を抜いたところで誰にも何も言われないだろう」
と考え、多少なりとも手を抜いてしまうものです。
せっかくの研修ですから、チェックする側は判定を思いきり厳しく、少しのミスも許さないようにしましょう。
仕事以外のワークでそういった経験を踏むと、仕事に戻った時にも
「どうすれば効率よく仕事ができるか」
を考えるようになります。

研修はっそういった「一生懸命に取り組む」ということはどういうことか、
気づかせるためのものでもあります。

ユニークな社内勉強会を開催している企業例

■カオナビ

社内勉強会の進め方~準備編~


HRテクノロジーの会社であるカオナビ。
こちらの会社では、会社が用意する勉強会ではなく、社員が「教えたい」「学びたい」と思う内容をあつかう「テラコヤ」という社員研修会を行っています。

社員に事前に「学びたい」内容をアンケートにとり、議題を決定して、講師も社員の中からのエントリー制で決めます。
実際に行われた内容には「部署紹介」などがあります。

他の部署がどのような仕事をしているか、普段なかなか知る機会はありません。
そこでどんな仕事をしているのかを紹介しあうことで、理解を深めるために行われました。

エンジニアが普段使っているシステムのデモ機を止めてアラートを出し、それに対応している様子を見せたりして、非エンジニアの社員相手に仕事の内容を説明しました。
また、営業部員が営業デモを行って見せることで、エンジニアにとっては、自分たちが作っているものがどのようにセールスされているのか知るきっかけになりました。

講師を行った社員は、他部署の人から声をかけられる機会が増え、自身の業務を見直すきっかけを持つことができました。
また、「テラコヤ」に参加した社員からは、自分の業務に生かせそうなヒントを得られた、お客様のニーズを知ることができたとの声がありました。

会社という組織は社員一人一人が現在やっている仕事だけでは、到底回っていくものではありません。
自分以外の社員がどんなことをやっていて、どんなスキルが必要で、どんな大変なことがあるのか。
そういったことを簡単にでも把握しておくことによって、
他部署の社員に心配りをすることができます。

「思いやり」を忘れず、自分の仕事に取り組むためにも非常に効果のある研修だといえるでしょう。

■株式会社イカイ

各種制度、福利厚生


製造業の請負会社である株式会社イカイ。
こちらの会社では年1回海外研修の制度があります。

会社が組んだスケジュールではなく、チケットと研修手当を受け取り、3泊4日で自由行動するというユニークなものです。
日本では違う環境で、限られた時間を有意義に過ごし、自由に考えて行動する。

様々なものを見て考えて、人として成長することをねらいにした研修です。
会社からのご褒美の意味合いが大きく、社員からも好評です。

仕事から抜け出し、知らない土地で生活することで、
普段は考えないことに思いをはせ、インスピレーションも働くのではないでしょうか。

また、そういった環境で、仕事仲間と接することで、
仕事上では見えなかった同僚のユニークな面も発見できるかもしれません。

会社では養うことのできない人間関係を養うことができるでしょう。

■株式会社栃木ダイハツ販売会社

幼稚園研修


車の販売を行っている株式会社栃木ダイハツ販売会社。
お客様はファミリー層が多い会社です。

子連れでの来店の場合、途中で子どもが飽きてしまい、お客様がその対応に追われ満足に商品説明ができないということがあります。

そこで行っているのは、社員が5日間幼稚園に赴き、子どもと遊び、給食を一緒に食べる「幼稚園研修」です。
この研修を行った結果、子どもが楽しく過ごせるショールーム作りや、子ども用の名刺を作る、子ども目線に合わせてショールームの内装を再構築するなどの取り組みが生まれました。

その取り組みにより、お客様の満足度があがり、ひいては顧客獲得につながるという成果がありました。

お店に足を運んでいただける人全員に満足して帰っていただくために、
いろんな立場からの視点を持つことは非常に大切なことであるといえます。

自分の会社の業態が、どのような方に関係があるかを、常に考えることが
あたりまえですが、重要なことです。

■株式会社オリエンタルランド
https://www.tokyodisneyresort.jp/treasure/fantasy/seminar/index.html
東京ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドが行っているのは、
「ディズニーアカデミー研修」です。
ディズニーランドやディズニーシーに行くたびに、徹底したキャストの方々の
ホスピタリティ溢れる対応に感動した方も多いのではないでしょうか。
この研修では、そんなディズニーのキャストさんたちの
顧客対応やホスピタリティーについて学ぶことができる非常にユニークな研修です。
「おもてなし」に関して学び、企業理念新党の重要性を学べる「ゲストサービス」コースと、
人材育成について学べる管理職向けた「キャストトレーニング」たコースに分かれていて、
様々な視点からディズニーリゾートの顧客対応を学ぶことができます。

指示待ちにならない方法や、自分で考えることの大切さ、「指導」によって部下はどう育つか、など
実践的な内容を学ぶことができます。
レクチャー終了後は、実際にパーク内のキャストの対応をあそびながら学ぶことができ、
非常に満足度の高い研修になります。

またオプションで、キャストがパーク内の取り組みについて
案内してくれるようなサービスや、ディズニーのレストランのコースが食べられるなどバラエティも豊富になっています。

■サントリー食品インターナショナル株式会社
最後に紹介するのは、飲料メーカー大手のサントリー食品インターナショナル株式会社のアウトドア研修です。
研修の場所はなんとキャンプ場です。

キャンプ場に着くと、まず参加者みんなでタープやテントを設営します。
みんなで仕事ではない共同作業をすることにより、仲間同士思いを一つにしてゴールに向かって進んでいくプロセスを踏むチームビルディングが自然と進みます。

オフィスと違い、屋外で会議をすることにより、デジタルデバイスを気にせず話に集中できたり、自由な意見を出したり、気持ちが高揚したりして良い議論ができたと、参加者からは大好評です。
研修後にBBQをしたりすれば、親睦会もでき、一石二鳥となるおもしろい勉強会です。

内勤の社員は、普段はオフィスの外で社員に会うことが少ないため、
いい気付きを得られることでしょう。

まとめ

ユニークな研修をすることにより、社員のストレスを減らし、生産性ややる気を向上できたら会社としてとてもうれしいですよね。
ぜひ自社の社員研修について今一度考えてみてください。

また、これは余談ですが、面白く、効果のある社員研修をとりいれることで、メディアに紹介され、会社の認知も向上します。
まずは、どんな研修があったら、社員が楽しく生産性を上げて働くことができるか、考えてみてください。
社員に聞くことも大切です。

人が育てば会社も育つ。
そのようなきっかけの一つにこの記事がなればうれしく思います。