憩はパフォーマンスを向上させ、成功の決め手となります。休憩時間の頻度や長さはどうあるべきか、休憩時間の設計はどうすればいいのか説明します。1日の中で全てのタスクを完璧にこなすのに十分な時間があるとは限りません。特に経営者はもちろんのこと、多くの従業員が同時に異なるタスクを恒久的に持っています。自分自身の仕事を管理することが必要があります。時間管理をしっかりとできるならば、休憩時間はどこにあるべきなのでしょうか?紐解いていきましょう。

 

休憩を取らない理由

To-Doリストが一杯で、電話が鳴りっぱなし、次の会議が迫っているとき、特にマネージャーや役員は、休憩時間を予定していたとしても、休憩時間をサボる傾向があります。その背景にあるのは、時間を節約することです。
往々にして「忙しい」「夜遅くまで仕事をしている」「土日はいつも空いている」という人が成功者のステレオタイプとされています。休憩はむしろ嫌われ、休憩を取る人は弱いと考えられています。出社して8時間後に退社した人には、嫌味さえ言われます。

しかし、多くの研究では、これが誤りであることが示されています。スポーツの分野では、トレーニングを休まない人は疲労やパフォーマンスの低下のリスクがあることは明らかです。戦略的に休憩を計画してトレーニングを変化させている人だけが、筋力と持久力を高めることができます。その背景にある原理は、スーパーコンペンションと呼ばれています。これは身体だけでなく、精神的なパフォーマンスにも当てはまります。しかし、この見識は、社会人のパラダイムに影を落としています。努力した人だけが成功する。この信念は根深いものがあります。イメージを壊したくない人、キャリアプランがある人はそれに従う傾向があります。

休憩時間が必須の理由

特にストレスの多い時期に休憩を取らないと、2速のギアで時速140km/hの車を永久に運転しているようなものです。(変速機付きの自転車でこぐのが軽いギアのままスピードを出そうしたら必死にこぐ必要があり、息切れしますよね。)しばらくはそれがうまくいく。でも、だんだんと警告灯が増えていきます。ほどなくしてエンジンが煙を出し、車が止まってしまいます。効率よく、賢い判断をして、健康でいるためには休憩が必要です。

私たちの情報社会では、ほとんどの人が知識労働者とされています。脳の研究では、私たちは1日8時間考えることができないことがわかっています。約45分から90分後には、グリコーゲンが空になり、注意力、集中力、パフォーマンスが劇的に低下します。

ほとんどの人のパフォーマンス経過曲線は、午前中にパフォーマンスのピークに達します。昼食後、徐々に低下していき、夕方を迎える頃に再び中程度の盛り上がりを迎えます。一部の人々は夜に2番目のピークを迎えますが、極小数です。

1回以上の休憩を取ることで、この曲線にプラスの影響を与えることができます。休憩を通して、あなたの心は休息でき、グリコーゲンが満たされ、あなたのパフォーマンスが向上します。定期的に休憩を取る場合は、短めの休憩も必要になります。これは、スイッチを切る能力を鍛えることで、再生が早くなるからです。

どっちが本当の休憩でしょうか

SNSのチャンネルやネットサーフィンしていると、休憩とカウントされるのでしょうか?答えは次の通りです。
それらの一時停止は、コントラストプログラムとして定義されています。つまり、一日中やっていることとは大きく変わるはずです。仕事の一日がパソコンでの作業に支配されている場合、ネットサーフィンは活動内容が変わらないので休憩にはなりません。したがって、全く違う事をするのが良いでしょう。数歩歩いたり、肩や首をリラックスさせたりして、何よりもパソコンから視線をそらしましょう。また、十分に飲み物を飲むことも大切です。水分不足でも集中力やパフォーマンスの低下につながります。 

適切な休憩と気晴らしとの違いですが、気晴らしはネットサーフィン、ソーシャルメディアチャネルのスクロール、テレビの視聴、コンピュータゲームのプレイなどが含まれます。これらの活動は何万もの刺激で心を溢れさせます。したがって、これらの活動をしている間は、刺激に溢れ休むことができていません。

読書、音楽鑑賞、オーディオブックは同じではありません。運動、ガーデニング、社交、瞑想は再生とリラクゼーションにつながります。安らかな睡眠も非常に重要です。

休憩時間の頻度や長さはどうあるべきか

休憩は、ストレスと回復の間の健全な交互作用を確立するために必要であり、私たちのパフォーマンスを維持するだけでなく、増加させることができます。この変化は、年単位や週単位のリズムだけを指すものではありません。生産性を格段に上げたいのであれば、ストレスと回復の間の変化を日々のリズムに当てはめていくことが重要です。

研究では、1分未満の小休憩でも、1日を通して生産性と集中力を維持するのに十分であることが示されています。これらは真のパフォーマンスブースターとして機能します。そのため、長い休憩時間を計画する必要はありません。しかし、定期的に短い休憩を取るようにしましょう。原則として、90分集中して作業した後は、2~5分程度の休憩を取るようにしましょう。定型的な活動の場合は、休憩が必要になるまでの時間が長くなります。

また、体が疲れのサインを送ってくるときにも注意しましょう。体が休憩を欲する時は個別に休憩時間を設定するようにしましょう。このような兆候が見られる時は集中力の欠如、ミスをしやすくなる、筋肉が緊張して目が重くなるなどが表れます。

休憩時間を効果的に日常業務に組み込む方法

毎日の仕事のルーティンに休憩時間を組み込むことは、思っているよりも簡単です。まずは、勤務日の整理整頓をしましょう。集中力が必要な仕事のブロックと、メールの返信などのルーチンワークを行うブロックを作ってください。

その後、あなたがとにかく業務を行う度に一時停止してみてください。
あなたがコピーをとりに行ったり、トイレに行くときは、業務の目的のためにいくつかの深呼吸をします。または、一瞬目を閉じて呼吸に集中してみましょう。どちらも体を休ませてくれるので、時間がかからずに済みます。

そして、「昼食後の眠気」に深く陥らないように、お昼過ぎに3分から5分程度のミニ休憩を計画しましょう。重要なのは、この休憩時間を本当に計画し、理想的にはリマインダーを設定することです。

休憩時間をデザインする方法

新鮮な空気を得るために散歩する場所があれば、それを利用してみましょう。あるいは、胸式呼吸と腹式呼吸などの呼吸法で代用もできます。現代人は上半身の筋肉を動かし「息を吸う」ことを得意としています。これは「ヤル気を出すぞ!」という緊張状態にある時の呼吸です。気持ちを安定状態にするためには、意識して「息を吐く」ことをしましょう。特に午後の憂鬱な時間の前にしっかりと呼吸運動を繰り返すことで効果が期待できます。

もう一つの効果的な戦略として、24時間ルールがあります。特にトップマネージャーはこれを活用しています。ルールとしては、週に1日は一貫して仕事をしないこと、仕事の話題を扱わないこと、メールのチェックをしないことが挙げられています。その結果、一度だけ心のスイッチを完全に切ることができます。

休憩は人によって異なります。休憩のセンスがある人、ない人、休憩をデザインできる人、できない人、千差万別です。パソコンと接するのであればパソコンからから従業員を離し、肉体労働や営業活動などで体を動かすのであれば体を休ませます。全ての人から時間に対する不公平感を取り除き、主業務とは異なるプラットフォームで休憩をデザインし、実施する事が重要です。