手社員とのコミュニケーションは会社経営において重要です。しかし、どうして重要なのか理解しないままコミュニケーションを構築しようとしても上手くいかないでしょう。そこで、この段落では若手社員とのコミュニケーションが会社経営に与えるメリットについて紹介します。

 

なぜ若手社員とのコミュニケーションが会社経営において重要なのか

社員全体のモチベーションアップにつながりやすい
コミュニケーションが上手に取れるようになると、若手社員のモチベーションが上がります。若手社員のやる気があがると社内全体の活性化につながりやすいです。なぜかというと、モチベーションの高い若手社員が活躍する企業というのは、華やかで魅力的な職場になるからです。若手にもかかわらず、活躍している姿を見た他の社員も「自分にもできるはずだ」と考えて、モチベーションがアップすることでしょう。

モチベーションが高くなることで、仕事へ積極的に取り組むようになります。社員からのボトムアップがなく、生産性が低下していると感じている企業ほど若手社員と積極的にコミュニケーションを取ってみるとよいでしょう。また、モチベーションアップは仕事への集中力にも大きな影響を与えます。やる気が上がることで、ひとつひとつの仕事への責任感が増して、細かなミスも減るはずです。

 

社内環境の改善に役立ちチャレンジ精神が生まれやすくなる
入社したばかりの若手社員は、良くも悪くも他の社員から注目を集める存在です。新しく入った後輩がやる気がなく、仕事に消極的だと既存の社員への負担が増してしまい、社内環境は悪くなってしまうでしょう。反対に、若手社員がたとえ大きな仕事はできなくても、自ら雑用をこなしてくれるようなポジティブな人材であれば既存社員の負担が減り、社内環境は良くなることが期待できます。社内の雰囲気を良くするためにも若手社員とコミュニケーションを取り、モチベーションを上げることは重要なのです。社内の雰囲気が良くなることで、離職率の低下にも貢献します。コミュニケーションを密に取っておけば、若手社員の不満を早期に感じることができ、優秀な人材を失うリスクはさらに低下するでしょう。

また、モチベーションが高い若手社員は、「新しい仕事にチャレンジして、自分の力を試したい」と積極的に考えるようになります。やる気のない社員ほど現状維持思考が強く、自分の成長につながるようなチャレンジをしないものです。社員の成長なしに将来的な企業の成長はありません。長期的な視点で企業を成長させるためにも、若手社員とコミュニケーションを取ってモチベーションを上げておくことは重要だといえます。

若手社員とコミュニケーションが上手く取れない理由と個人でできる解決策

若手社員は将来的に企業を背負って立つ存在であり、とても重要です。しかし、経営者の立場からすると満足にコミュニケーションが取れずにしっかりした教育ができないこともよくあります。まずは、コミュニケーションが上手に取れない理由と、経営者が個人的にできる解決策について知っておきましょう。

 

若手社員との間に年齢的なギャップを感じてしまう
コミュニケーションを円滑にするためには、相手のことをよく知ることが重要です。ところが、一般的に経営者と若手社員との間には年齢差があるケースが多く、「何を話したらいいかわからない」という場合も珍しくありません。また、コンプライアンスに厳しくなってきた現代では、プライベートな部分に深入りしすぎると、「ハラスメント」だと相手に嫌がられることを警戒している経営者もいるでしょう。

ひと昔前に比べて経営者が若手社員に対するコミュニケーションの方法は限られてしまっているのは事実です。たしかに、プライベートな話を楽しそうにしている上司や部下を見かけると、素晴らしい信頼関係を築いているように見えるでしょう。しかし、いきなりプライベートな話を持ちかけるのは、相手に警戒感を抱かせるためよい方法とはいえません。最初から高望みするのではなく、まずは「共通の話題とは何か」を考えて話しかけることが大切です。

職場における共通の話題として最も効果的で不自然にならないのは、「仕事の話題」だといえます。少し堅苦しい話題ではないかと心配する人もいるかもしれませんが、そもそも若手社員とのコミュニケーションは業務を円滑に進めるためです。その延長線上として仕事の話をしていると考えればよいでしょう。ただし、仕事の話をするときの注意点として、「相手の話している内容に興味を持つこと」が挙げられます。若手社員からすると経営者という存在は自分の上司であり、最初から気軽に何でも話せるわけではありません。

たとえ少し悩んでいることがあってもそれを隠して話すこともあるので、経営者側から相手の悩みに気づいてあげる必要があるのです。そうした小さなコミュニケーションを積み重ねていくことで徐々に信頼関係が築き上げられ、最終的にはプライベートな話をできるような関係になるでしょう。若手社員とのコミュニケーションは焦らず、じっくりと築いていくことが重要なのです。

 

積極的に話しかけているのに相手の反応があまりよくない
コミュニケーションを取るためには、積極的に話しかけることは重要です。しかし、いくら話しかけても相手の反応がよくなければ、かえって逆効果になっている可能性もあるので注意しなければいけません。相手の反応が悪い理由としては「相手が口下手なタイプ」「仕事が忙しい」などの理由が考えられます。特に気を付けなくてはいけないのは、「口下手なタイプ」です。このタイプは、話しかけられることを苦痛に感じてしまうケースがよくあります。

また、人によっては同僚や友人とはよくしゃべるが、上司や年上の人と話すのが苦手というタイプもいるので気を付けなくてはいけません。いずれにしても、口下手なタイプの人間と円滑なコミュニケーションを図ろうとする場合には、我慢が必要です。口下手なタイプといえども、多くの場合はコミュニケーションそのものを取ることが嫌なわけではありません。ただ、「どう答えたり、反応したりしたらいいか分からない」という場合も多いのです。そのため、声をかけるにしても「相手が答えやすそうな話」をしてあげると、回数を重ねることでコミュニケーションが改善する場合があります。

一方、仕事が忙しいことが原因の場合は、話しかける時間帯を変えるなどの配慮が必要です。相手の仕事が一段落した場面や、休憩時間などに話しかけるようにしましょう。気を付けなくてはいけないのは、「自分の武勇伝」を語ってしまうことです。経営者になると自慢話をしたくなる武勇伝のひとつやふたつはあるでしょう。しかし、部下にとってそれが必ずしも参考になるとは限りません。また、コミュニケーションを取るコツは、相手の悩みなどを聞いてあげることです。こちらの話を延々と繰り返してしまうと、次からのコミュニケーションを取りづらくなってしまう恐れもあります。必ず、相手の話を聞いてあげるというスタンスを取るようにしましょう。

 

若手社員とコミュニケーションを活発にするために会社全体で取り組む方法

企業内でコミュニケーションを活性化するためには大きく分けて2つの方法があり、それぞれに特徴があります。個人だけでは企業全体のコミュニケーションを向上させることが難しい場合には、導入を検討してみましょう。

 

ダイレクトコミュニケーションによる方法
ダイレクトコミュニケーションとは、面と向かってコミュニケーションを取る方法です。具体的には「研修会を開催する」「行事やイベントなどを開く」といったものがあります。コミュニケーションの向上を目的にして研修会を開催する場合は、あいさつや言葉遣いといった社会人としてのマナーを身に付けるような内容にするとよいでしょう。メールやSNSでコミュニケーションを取る機会も増えていますので、研修内容に盛り込んでおくと役立つこともあります。なかでも、スマートな自己紹介の方法について学んでおくと、社内だけでなく社外の人間とコミュニケーションを取るときに役立つので便利です。

懇親会や宿泊を伴うような行事では、より深いコミュニケーションを図れるケースもありますが、ハラスメントが発生しないように注意する必要があります。特に懇親会ではアルハラやセクハラが発生する恐れもあるので、気を付けましょう。できれば、明確なテーマを設定した懇親会にするとよいです。たとえば、「失敗した経験を語る会」や「自分の弱みとは」など、あえて自らの弱い部分をさらけ出すようなテーマにしてみるのもよいでしょう。強い部分ではなく、弱い部分を知ることで相手へ感情移入でき、より親密な関係になりやすいです。

 

ツールを活用する
社内のコミュニケーションを活発化させるにはツールを利用する方法も有効です。ツールを活用する最大のメリットは、情報共有がスムーズに行えることだといえます。社内コミュニケーションの向上は企業にとって重要ですが、あくまでも業務中に行うことが基本です。そのため、仕事が忙しいとダイレクトコミュニケーションに参加できない社員もいるでしょう。しかし、社内報やメール・SNSといったツールを活用することで、さまざまな社員と効率的にコミュニケーションを取ることが可能になります。

社内報は印刷物であるため、家庭に持ち帰って読めるというメリットがあります。社員の人柄が分かるような記事を作成すれば、企業全体をアットホームで暖かい雰囲気にするのに一役買うでしょう。ただし、印刷物のデメリットとして作成する側からの一方通行のコミュニケーションになりやすい点が挙げられます。社員からの意見を聞く欄を設けるなどの工夫をする必要があります。

一方、メールやSNSを活用するメリットは、双方向でリアルタイムにコミュニケーションが取れる点です。また、リンクを貼れば関連する情報を簡単に閲覧できるため、非常に利便性の高いコミュニケーションツールだといえます。ただし、重大な情報の漏洩や、炎上してしまうリスクがある点はデメリットです。社内コミュニケーションツールとして導入する場合には、あらかじめ利用にあたってのルールを定めておくことが大切だといえます。

社内で細かなルール決めや、セキュリティ対策をするのが難しい場合には、グループウェアを利用する方法もあります。共有フォルダや社員同士で意見を交換しあう掲示板、一目でスケジュールが分かる機能などが含まれているケースが多いです。利用にあたってはコストがかかりますが、費用対効果を見極めて導入を検討してみてはいかがでしょうか。