小売業LPガス
日本経営品質賞の「経営革新奨励賞」を受賞。現在も、業務の実行計画と環境整備のPDCAサイクルを回しながら、常に新しい目標へ向かい、全社員でチャレンジと成長を続けている。

代表取締役 住吉 隆男様
環境整備が社内に入ったのはサポート企業さんを全員で見学に行ってから。全社員が現実、現場、現物を見て知ることができたのが大きいですね。環境整備は掃除ではなく、物を使い易くする、出し易くすることなど、いろいろ分かってくれました。

 

 


環境整備点検の結果は2カ月分前のものから表示。今月分は点検シートと写真で改善点を分かりやすく示したチェックシートが掲示される

伝票などを指示されて期日までに提出できないと、円形のチェック表に1/4ずつ色を塗る「ペケポンチェック表」2つの円が埋まったら、住吉社長へ報告となる

ルールを守らなかった場合の決まりが、一目瞭然で社内に掲示されている

 

価値観と手段を揃える環境整備

社長が決めたことは全員が実行するということが、当たり前の感覚になってきたのは、環境整備を始めて2年目のころから。価値観を揃えるために行動を揃える。その手段として、早朝勉強会や社長勉強会を実施されてきたそうだが、現在は、共有するための時間が圧倒的に多くなったとおっしゃる住吉社長。
「勉強会などで一度話しただけで、みんなが理解するということはないですよね。今はそれぞれの部門とプロジェクトチームが、実行計画を元にミーティングを頻繁に行っているなかで、価値観を共有し、行動が揃っていくということが定着してきましたね。」
また、ルールを統一し揃えるための道具は、経営計画書だとおっしゃる住吉社長。15年前からA4サイズの経営計画書は作られていたそうだが、その存在を、幹部社員の方でも忘れてしまわれるほど。経営計画書もある企業を真似て1冊の手帳にしてからは、ルールがはっきりしてブレなくなったそう。また、将来のビジョンも記されているので、会社全体で進む方向や目的をはっきりさせることができたと、住吉社長はおっしゃる。


住吉社長が「ボリュームのある内容になっています。」とおっしゃる実行計画書には、PDCAを回すための目標・チェック日時・チェック場所・結果・達成率など全てが記入され、プロセスと結果が一目で分かるようになっている

2011年に受賞した、日本経営品質経営革新奨励賞の賞状

 

現場の声

小さな成功体験の繰り返し

始めは自分なりの組織や上司像を持っていたので、社長に対して意見したりして、私が抵抗勢力だったかもしれません。それが2回目の実践!幹部塾の際に、社長が決定したら部下はその通りに実行すればいいんだ、社長のこうしたいという想いを、そのまま実行することが、会社のためには良いことなんだと気づきました。環境整備に関しては、始めはやらなければいけないことが増えるので、面倒に感じましたが、小さな成功事例が増え始めると、苦にならなくなりました。定位置管理なども習慣にしてしまえば、やっていて良かったなとなり、その繰り返しで成果が出るから続くんだと思います。

毎日PDCA

内定者の間に、ある企業の研修をしっかり受けていたので、入社後も研修で教わったことを素直に実行することができました。入社2年目でプロジェクトチームの責任者になってからは、社長との面談が増えて、社長の想いや会社として目指して行くところなどの考えを聞くことができたのが良かったと思います。現在は部下、後輩ができ、訪問件数の管理を担当しているので、予め立てた1日の目標を達成できなかったかったのはなぜか、取り返すために次にどう行動してもらうかなどを、自分の体験も含めて話しPDCAを回すよう指導しています。