建設業
環境整備の徹底で当初6~7億円だった売上を現在は倍の金額へと伸ばし、儲かる会社へと変貌。社員教育にも力を注ぐ。

代表取締役社長 小田島直樹樣
お客様の困っていることを聞き出せることも実力。それを実行できることも実力です。工事は仕事じゃなく手段です。お客様の困っていることを聞く、解決する。それが仕事です。

 

 

 


倉庫内は整理整頓し、物の置場を決めてあるので、だれでもすぐに必要な道具を探すことができる

工事前に周辺の方々へ配布する広報誌。どのような工事を行い、誰が責任者なのかがひと目で解るようになっている

経営計画書の事業年度計画は、年間全週のスケジュールが書き込めるようになっていて、1日の仕事が見える化されている。2週間分を写真に撮り、社長、上司へ報告。進捗状況も現実と照らし合わせてチェックできる

 

お客様の困っていることを聞く、解決する。それが仕事です。

とにかく決められたことをやることで結果が出る。それを点数で実証したのが小田島組。「工事現場でお客様が点数をつけてくれるんです。90点を超えれば評価が高いと言われる中、弊社の26歳の社員が95点を頂いた。これはあり得ない点数なんですよ他社からすると。うちは岩手県で断トツで点数が高いんです。それは、嫌々ながらでも決められたことはやるという姿勢が身につきだしたから。お客様がトウモロコシを持って来いと言ったら、素直にトウモロコシを持っていきますから。難しいことは一切やっていないです。それで点数を稼いでいるんです。これができるのも、毎日毎日、環境整備をやっているからです。とにかく決められたことをやる。これはすごく大事なことです。」
お客様の変化に早く対応すること、変化に早く気づくことが大事だという小田島社長。「建設業って甘えが強い業界だからお客様の変化を、そんなのおかしいと批判して逃げるんです。うちはそんな文句を言う前に、はいその通りです、と言われた通りにそのままやって仕事を取っちゃうんです。それができるのも、嫌なことでも逃げずに行う環境整備をやっているからです。人のせいにして甘えたり、文句を言って逃げたりしていてもしょうがないじゃないですか。環境整備は、受け入れるのも実力だという訓練ですよね」


県からの評価点数が90点を越えた社員多数。今年は優良工事賞を4現場でいただいた

各地の現場とネットでつなぎ、朝6:50から小田島社長は早朝勉強会を毎日実施。年間の実施回数は200回。社員は年間に40~80回出席しなければならない

 

現場の声

気づくという力がついてきた

ある企業の環境整備プログラムを受けた時は社長から話を聞いていたので素直に理解できました。環境整備がそのまま仕事の仕方にも使えるので、自分の仕事の進め方もすごくよくなりました。事前の準備をしっかりすることや、気づくという力がついてきたと思います。それが、お客様の立場になって考えるということにも生きてくるようになりました。きれいでなければ嫌だと思うようにもなりました。
入社したころの会社は、職人的で仕事や道具を、怒鳴られながら覚えていましたが、今は倉庫も整理整頓して道具も定位置管理していますから、新人でもすぐに解るようになっています。

社員が同じ方向へ進めるようになった

環境整備は嫌々ながら始めました。ある企業の現地見学会や実践幹部塾へ行って、社長さんの話を聞いてから環境整備の意味が解り始めました。仕事もムダな時間が無くなり、スムーズに進行できるようになりました。今は、経営計画書に今週と来週のスケジュールを書き込み、1日の仕事の環境整備を行っています。決めたことを決めたとおりに実行するためです。若い社員から情報を聞き出しやすい仕組になっているのも、私のような世代には助かります。環境整備を始めてから、会社全体が明るくなりました。社内のつながりもできて、形だけでも同じ方向へ進めるようになったんじゃないでしょうか。